オリジナルがやりたくないことを押しつける身代わり、〈レプリカ〉だった私だけど、その役割を失って。「素直が何を考えてるか分からなくて、怖い」 そんな思いを抱えながら、季節は冬に向かっていく。 素直が修学旅行に行っている間、私はアキくんと一緒に、リョウ先輩の故郷・富士宮へ行くことになった。それぞれ別々の場所で、はじめての旅を楽しみつつ、レプリカの仕組みの謎を紐解くピースを拾い――。 そして私は、素直が秘めた思いと、知らなかった真実と、向き合うことになる。――ナオと素直。それぞれの視点から描かれる、転機の第3巻。