二度と会えないはずの想い人が、天使を連れて現れた。
パティは名門ランド家で働く家政婦の娘だった。
御曹司スペンスと惹かれ合い、激しい恋に落ちたが、ふたりの仲は彼の父親によって容赦なく引き裂かれた。
妊娠に気づいたとき、すでにスペンスは出奔したあとで、出産後に死産を伝えられたパティは涙が枯れるまで泣き続けた。
ところが数年後、突然スペンスが彼女の目の前に現れる──
ひとりの少女を連れて。「この子は僕たちの子だよ、パティ」
いったいどういうこと? だって、私たちの赤ちゃんは……。
静かに佇む少女は、彼と同じブルーグリーンの瞳を輝かせている。
動揺し心を乱すパティは、思わずはっと息をのんだ。
■2011年に亡くなった大人気作家ビバリー・バートンの珠玉の初期作をお届けします。愛する人も我が子も失い、どん底に突き落とされながらも希望を失わなかったヒロイン。そんな彼女にもたらされた人生最高の贈り物とは? 感涙必至の感動作!
*本書は、ハーレクイン・セレクトから既に配信されている作品のハーレクイン・ロマンス版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。