公爵家の娘、エリーことエレオノールは政略結婚により、一回り年の離れた辺境伯オズワルドと結ばれた。
「俺が君を、女として愛することはない」
初夜にそう宣言され落ち込むエリー。 実は、オズワルドとエリーは世界でも希少な『治癒』の力を持っており、かつては師弟関係であったのだ。
オズワルドは自分の弟子であった彼女を思い、白い結婚と認められ離縁できるようになるまでの三年間を過ごすつもりでいた。
一方、実はエリーは幼い頃からオズワルドを慕っていた。どうにか彼に女性として見てもらえるようにならないかと奮闘するが、あっという間に月日が長れる。
残された時間はあと一年。
焦ったエリーは「恋のおまじない」として怪しい占い師(淫魔)に目をつけられて、淫紋を刻まれてしまう……。
「……でも、これをきっかけに先生に抱いてもらえるのでは……!?」
不謹慎にも、エリーは期待するが、そんなにうまくはいかないものだ。
「抱かずとも、絶頂に導くことはできる」
そうしてエリーは決して抱かれることはないまま、夜な夜な絶頂に導かれる……。
『元師匠は抱いてくれない~でも『治療行為』として毎晩淫らにイかされてます~(2)』には「『治療行為』」~「三年目の離縁に向けて」までを収録