あらすじ霞立つ春の朝、橘薫親は壱琉と名乗る妖艶な青年と出会う。凄絶なほどに危険な色気を纏う壱琉に一瞬で惹きつけられた薫親。所有印と名乗りだけを残して去った美丈夫に恋焦がれ、必死に再会の機会を窺うも、なかなか叶わない。そんなある日、薫親を大貴族に差し出して家の栄達を目論む養父と出かけた宴席に、突如、壱琉が現れて薫親を連れ去る。「気が狂うほど乱して、俺を刻み込んでやろう」美貌の貴人に召され、その熱情を注がれることとなった少年の一途な恋の物語。