あらすじ静国の国王の浩然は、暴君として後宮にやって来る妃を次から次へと手にかけていた。困り果てた後宮の使用人たちは、捕虜の中からひとりでも気に入る娘がいればいいと、祈る気持ちで差し出したのは、あどけない顔の少女、芽衣だった。戦乱の世の休まるひと冬に、王の雪解けを待つ語り部姫の物語。