教えて、私は誰なの?
この幸せは、いつまで続くの?
意識を取り戻したとき、アリーは見知らぬ男性の腕の中にいた。
ハンサムすぎて近寄りがたいほど整った顔。セクシーな肉体。
心臓がどきんと鳴った。見覚えがある気がするけれど……。
「アレクサ、なぜ君がここにいるんだ?」鋭い視線を向けられ、アリーは戸惑った。アレクサ? 私はアリーよ。でも……。
「自分でもわからないの。思い出せないの」
そこはイタリア人富豪アンジェロの所有する島だった――。
アンジェロは首を傾げた。派手好きだったアレクサに瓜二つだ。
なのに彼女は無垢な乙女にしか見えない。
「君は僕の妻だった」」
■可憐なヒロインに心揺さぶられ、思わずキスした直後、「僕は君に興味がない」と口走ったヒーロー。一方、ヒロインは二人の間には強い絆がある気がして……? ピュアなヒロイン像が共感を呼ぶ、アニー・ウエストが描く大人気の記憶喪失がテーマの秀作!