あらすじ形式だけの結婚生活。まだ始まったに過ぎない汚辱の舞台がリビングから地下室へと移り変わろうとしていた。郵便配達員になりすました男が置いていった箱。開けられたドアはいつものように感じられた。目を見開ききった世界。開かれた禁断のドアを若菜は自らで閉めることができない。孤独と隣り合わせの日々――。