あらすじ時は江戸。京のお店の一人娘、由良(ゆら)は五歳の時に修行で江戸からやって来た十二歳の銀太朗と出会う。大事に育てられ、人見知りでじっと様子を窺う猫のような由良だが、銀太朗には初対面の時から心を開く。銀太朗は気風のいい男前で、あちこちで女子に夢中になる。次第に銀太朗への想いを自覚するようになった由良は、由良は別格だと言いながら、恋の相手には選ばない銀太朗にもどかしさを募らせる。一方、二十歳になった銀太朗は、実家の店を継ぐため江戸へ発つ日が近づき……。