家なき乙女は愛を探していた――
友情結婚に、一縷の望みをかけて。
ああ、今日もくたくただわ……。
病院の住み込み庶務係のクローディアは、きつい仕事をこなしてはベッドに倒れ込む日々。
お世話になっていた大おじが亡くなったのを境に、これまで住んでいた家を追い出されてしまったのだ。
そんな彼女に手を差し伸べたのは、大おじを診ていた年上のハンサムな医師トマスだった。
「結婚すればきみは自由を、ぼくはよき友人を手に入れられる」
愛のかけらもない申し出と知りつつも、彼が時折見せるやさしさに淡い期待を抱き、クローディアは思わずうなずいてしまうが……。
*本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・マスターピース版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。