名家の伯爵家令嬢ではあるが、ぽっちゃりを通り越した体型のせいで社交界で陰口の的となっていたライラは、ある日の夜会で暴漢に襲われかけたところを伯爵令息のオーランドに助けられる。
醜聞を避けライラの名誉を守るため、オーランドの提案で二人は婚約することに。
助けてもらった時に一目で恋に落ちたライラだが、オーランドの態度は二人きりになってもこちらを見もせず、全く話をしない、とても婚約者とは思えないものだった。
見目の良くない、名家の娘という肩書以外に誇れるものは何もない自分なんかではなく、オーランドには本当に好きな人と結婚して幸せになってもらいたい、とライラは婚約を白紙にもどすことを決意。
だがせめてその前に、初恋の人との素敵な思い出をつくりたいと、ダイエットを始める。
周りの協力を得ながらダイエットにも成果が出始め、ライラはだんだん自分に自信を持っていく。
一方、オーランドがよそよそしい態度だったのは、ライラが好きすぎて直視できなかったからだとわかり……。
<作者より>
人づきあいを苦手とする少女が、勘違いで暴走しつつ周りの人に手を貸してもらいながら成長し、恋愛が成就するその時まで突っ走ります。
初恋の甘酸っぱさや胸のときめき、そしてままならない苦しさやもどかしさを主人公のライラと一緒に感じていただけたら幸いです。