――「隣にいたのが誰でも良かったんだとしても、私は残念ながら幸せだったんです」
親に反対されながらも東京の大学に進学した夢は、不器用に東京での生活を送っていたが、ある日バイト先で同じ大学の先輩である孝介と出逢う。
みんなから“ミケ”と呼ばれ、その顔面偏差値の高さとクールさから人気者だった孝介。根なし草のような生活をしていたミケのことをひょんな理由で預かることになり、その日から夢の家でふたり暮らしが始まる。
掴みどころがなく、自由奔放のミケに最初は悩まされていた夢だったが、その優しさに触れて恋に落ちていく。徐々に心を通わせて惹かれ合っていくふたりだったが、ミケには誰にも言えない悲しい過去が隠されていた……。
十代最後の夏。夢の心の成長がミケの未来を変えることになるのか。切なくて狂おしい。ラストはじんわりと心あたたまる純愛物語!