笹山美和、二十五歳。恋愛に奥手な彼女は、女子会の帰りにナンパをされて困っていた。
突如現れ救ってくれたのは美和が勤める大手総合商社の御曹司でもある副社長の園川翔平。
偶然の出会いに驚く美和。彼は意に沿わない見合いから逃げてきたところで、追ってきた両親に見合いを断るため、美和に恋人の振りをしてほしいと頼む。
美和は訳が分からないまま、翔平の“恋人”として紹介されることに――。
その場はなんとか取り繕ったが、翔平から偽装恋人の役目を頼まれてしまう。
翔平が誠実な人だと知っている美和は、迷いながら自分が同じ会社の社員だと話す。驚いた翔平は、美和に迷惑がかかると思い、偽装恋人を撤回しようとするが、美和は力になりたくて、彼の恋人役を引き受けることに。
割り切った関係のはずだったけれど、一緒に過ごす内に二人の気持ちが少しずつ変わっていって……。