ある日、魔術師の研究棟へ洗濯物を届けに来た、城で下働きをしている町娘シャーリー。
棟へ歩みを進めると――突然の爆発が起き、体が吹き飛ばされてしまった。
「あっ!」
「っ!」
気が付いたら傍にいた人のローブで庇われケガもなかった。だけど…この方は……! 急いで離れようとした瞬間、全身に痺れるような痛みが!!
なんと、魔術の失敗に巻き込まれた時に傍にいた人――魔術師団長のウィルフリド様と離れられなくなってしまったのだ。
「とりあえず、魔術が解けるまで二人で行動するしかない」
「シャーリー・ロング。魔術が解けるまで、私の家で共に生活してもらう」
そう告げられ、お風呂や眠るときまで一緒という「想像していなかった」生活が始まった――。
新たな生活に戸惑いながらも、二人は共に過ごす生活の中で少しずつ打ち解けていくが、ようやく見つかった魔術を解く方法は思いもよらないもので――。