戦争大好きなリュジ帝国の第七皇女のミゼルカは、唯一娼婦上がりの側室の娘という事もあり幼い頃から冷遇されていた。
目立たないように地味に生きるミゼルカだが、数少ない従者の中で信頼をおいているのは侍女のフローラと護衛騎士のルーベンス。
ルーベンスはリュジ帝国で誰よりも強く、最も戦果を挙げており『首刈り』と呼ばれている実力者だった。
国王や皇太子の護衛騎士も断り、なぜかルーベンスは兄が妹の面倒を見るようにミゼルカを守っていた。
そんなある日、ミゼルカにやっと舞い込んだ縁談はテジミア王国の将軍との政略結婚。それはリュジ帝国がテジミアに戦争を仕掛けたいからだった。
思惑を知っているからこそ、ミゼルカは独りで嫁ごうとしたが、ルーベンスはついてきた……。
不器用だけどまっすぐで強い騎士と優しくてちょっと抜けているお姫様のお話です。
『首刈り騎士の最愛(2)』には「いざ、嫁ぎ先へ」を収録