家柄重視の魔術師界。一般家庭生まれのナリアは、国立魔術総合研究機関で働く二級魔術師だ。
日々、研究の邪魔をされたり嫌みを言われたり、苦労しながらもやりがいを持って仕事一筋に取り組んでいた。ある日、舞い込んできたお見合い話の相手は敵対する第一研究室の室長補佐官であり一級魔術師のバート。祖父が名誉魔術師である魔術師一家の次男と家柄も良い。
胡散臭い笑みが鼻につくうえ何を考えているのかよくわからないバートだったが、何度かデート重ねるうちに、聡明なところも、腹黒いけど正直にものを言うところも、ナリアは嫌いではないと気付く。
そして正直なところ、第一研究室長の補佐官であるバートと結婚すれば、今後もっとやりたかった仕事ができるのだ。
「僕たち結構、相性いいと思うんですけどねぇ」
ロマンチックではないけれど、こんな結婚もありかもしれない。トントン拍子に話は進むが、最後に体の相性確認をしないかとバートに言われ……!?
お互いを知ったり裏切ったり、じれじれもだもだしたりを経て、ナリアとバートが仮初め夫婦から本当の夫婦になるまでのお話。
『腹黒魔術補佐官とお見合い結婚します(2)』には「予想以上に、順調」~「挽回できると思わないで」までを収録