アンナは素晴らしい夫と結婚できた。
とびきりハンサムで優しく、若くして騎士団で出世もしている夫のベルナール。
ベルナールは騎士団でも伝説とされたアンナの亡き父を敬愛しており、アンナのことも大切にしてくれている。そう、これはいわゆる政略結婚だ――。
優しいベルナールに愛されとても幸運だと思う反面、上役の娘を娶ることとなった優秀で完璧な彼に対して「彼は本当に貧乏くじを引いた」とアンナはどうしても申し訳なさを感じてしまう。
そんなある日、新聞には街を騒がせているという凶悪な強盗事件が。しかし事件は未解決のはずが、騎士団も街も強盗のことなど気にもしていない様子。
違和感きっかけに事件に迫ろうとするアンナだったが、次々に起こるおかしな出来事に、自分に何かが起きていることに気が付いた。ついにはベルナールさえ疑わしくなり、不信感を募らせるアンナだったが……?
不器用な愛情と執着心を内に秘めた夫と、それに翻弄される不器用な妻のすれ違いラブロマンス。
番外編として、アンナとベルナールの出会いから結婚までを描いた甘くて切ないエピソードを収録!
『旦那様、結婚を後悔していますか?(4)』には「ベルナールは早く結婚したい」(中盤)を収録