「『普通が一番』って言葉が、俺は世界で一番嫌いなんだよ────!」
普通の人と結婚し、穏やかな家庭を作ることを夢見ていた相馬萌は、ある日友人に無理やり連れていかれた地下のバーで、勤務先の代表取締役社長である眞田桃李に声を掛けられる。
彼の表の顔は、爽やかな笑顔の仮面を被り、耳触りの良い言葉を並べてテキパキと仕事をする『完璧社長』。
その裏の顔は、すぐ人のことをからかい、笑顔でデリカシーのない言葉を口にする、萌が一番苦手とするタイプの男性だった。
桃李は最初、萌の素性を知らずにからかってくるのだが、激怒し冷静でいられなくなった萌は、うっかり自分が社員であることを口にしてしまう。
「じゃあ、また遊びに来るね」
以来、桃李に社内でも絡まれるようになってしまった萌は、次第に彼の言葉に翻弄されていき──!
『完璧社長の裏の顔は、危険と誘惑でいっぱいです【分冊版】3』には「第三章 今までとは違う景色」(後半)~「エピローグ これが私の見つけた幸せ」までを収録