ある事情があり、王宮で働くことにした子爵令嬢のシルディーヌ。初仕事の日、立ち入り禁止と言われていた宮殿に間違えて入ってしまう。そこは、国防の要である黒龍騎士団の本部で、一番会いたくない幼馴染である騎士団長のいるところ。
これは大変! 見つかる前に外に出なければ! と慌ててこっそり出ようとするが、すでに遅く。
「ほう……俺の留守中に忍び込むとはいい度胸だ」
あろうことかスパイ容疑をかけられて尋問される羽目になり、スパイじゃないことをシルディーヌは訴え続ける。
すると、「仕方がない。お前が俺の言うことを聞くなら、見逃してやらんこともない」と言われてしまい、シルディーヌは悩んだ末に承知するが……。
そそっかしい子爵令嬢シルディーヌと幼馴染みのドSな騎士団長アルフレッドが織りなす恋の物語。
『王宮侍女シルディーヌの受難【分冊版】3』には「その腕に捕らわれて」~「特別書き下ろし 騎士団長の宝物」までを収録