夢で出会った筋骨隆々な体で、あそこも立派なものをおもちの男とまぐわう夢を見続けたのに、ある日ぱったりとその夢をみなくなった。
――あれから五年。
リアルで彼氏もいるのに、夢で見た「立派なもの」が忘れられない唯は日常生活をうまく過ごせないでいた。
ある日、勤務先の売れっ子占い師でもあり上司に相談をすると、怪しげな助言と指輪をもらい、それから再び夢を見始める――。
男だと思っていた相手に角や牙が生えていて鬼であったことを知るが、あらがえなくグズグズになる体。
どえろい夢にどっぷりはまった唯は、鬼にべったりと唾をつけられた。
そんな夢を見続けていると体が透けてきて……。気が付けば、鬼の銭湯にいた。
そのまま意気投合して酒盛りを始めた唯。自分を引き込んだ鬼を見つけたものの、昭和大衆居酒屋のような世界で個性あふれる鬼やおかしな妖怪たちとの奇妙な生活が始まる――。
『鬼の金棒 異世界淫夢奇譚(2)』には、「鬼の塒」~「男のむらむら女のむらむら」までを収録。