「私、人を殺しました。
私が殺した人を探してください――」
時は昭和初期。
画家になる、と家を飛び出した鷹司夏樹はある日、義妹・欄子に呼び出される。
欄子が言うには、うっかり人を殺してしまったが、その殺したはずの人間が消えてしまったとのこと。
だが現場には遺体も、痕跡もなかった。義妹の妄言だと本気で取り合わなかった夏樹だったが、その直後、自分が『黄金の裸婦』と呼ばれる高級娼婦を殺害した疑いをかけられていることを知る。
殺人の疑いをかけられた夏樹と、人を手にかけてしまったと考えている欄子。二人は、それぞれの事件の調査をすることになるのだが――。