マルチ弦楽器奏者・高田漣、初の著書は、知的冒険の書!音楽雑誌「ERIS」の人気連載に大幅加筆。 学究的なアーティストであり、感覚鋭いインテリである高田漣くんの、びっしり固有名詞をぶち込んだギター論が出た。これは買いだ!――いとうせいこう ギター・ソロなんかオワコンだの、活字メディアはもう古いだの。冗談じゃない。安泰ですよ、どっちも。漣くんがいるんだから。――萩原健太 ギターブランドの歴史を紐解き、ギターを改造する様々な人々の生態を通じて、ギタリストの思考回路「ギター脳」を解読する手助けとなるような共通項を探る。父・高田渡の思い出はもちろん、細野晴臣とのツアーについても語りつつ、ギター教室での気づきについても考察した、音楽ファン待望の一冊。大衆音楽の成立過程でギターの果たした役割、ギターの魔改造から、 パワーコードが人類に与えた影響まで!?アメリカン・ルネサンスとしてのギター史とは? <目次> まえがき ギターを知ることで二〇世紀大衆文化の理解へ すべてのギタリストは嘘つきである 1章 個人史――人はいかにしてギタリストになるのか? ライブごっこ、そして打上げごっこ ラディカルなギター奏者のスタイルズ 音の出る絵本を探して スティール・ギターとの出会い 「マザーズ・レコード」通いの日々 シンセサイザーのようなスティール・ギターに魅了されて 専業音楽家として生きる決断 付記 アフター・ザ・ボール~細野晴臣北米ツアー同行記 2章 進化論――ギターはいかにしてギターになったのか? 前史としてのハワイアン ナショナル劇場は永遠に ジョージ・ビーチャムの幸運と非運 一九六二年『アメリカン・グラフィティ』の呪い クリーン・サウンドの呪い バイク乗りの恋 脱空洞の論理飛躍 電気ギターはチェルシー・ホテルの夢を見るか? 付記 林檎王宮の円盤の騎士伝説~ビートルズと実存主義を巡るワインディングロード 3章 生態学―ギターを改造する人々 なぜギタリストはギターを改造するのか? ニール・ヤングのDIY――オールド・ブラックの来し方 エリック・クラプトンのDIY ロビー・ロバートソンのDIY ライ・クーダーのDIY シカゴ・レボリューション ボ・ディドリーの場合――ジャングルビートじゃ座れない HR/HMの定番仕様の完成――エディ・ヴァン・ヘイレンの場合 J・J・ケイルのDIY この世界の哲学 付記 彼岸のギター弾き~細野晴臣とアコースティック・ギター、愛の逃避行 4章 論考――ギタリストの遺伝子はどこへ 〈シゴト〉ではない何かで生きていく人たち――もうひとつの伝説 モノ・ヒト・コト 記号の世紀――コード化の功罪 口伝としての民俗音楽 楽器のある生活と思考のススメ 現代のギタリストに伝えたい何か(サムシング) 竹薮の消えた日 見出された記述 謝辞 参考文献 出典