量子コンピュータは、古典コンピュータに比べて、飛躍的な処理能力を持ち、低消費電力でもあることから、研究には莫大な資金が投じられ、民間企業の競争も激しくなっている。その実用化にはさまざまな課題があるともいわれるが、筆者らは、量子の時代は来ていると断言する。そしてこのイノベーションがもたらす影響について、経営者が理解しておくことの重要性を訴える。本書では、そもそも量子コンピュータとは何か、そしてビジネスプロセスに適用できそうな量子アルゴリズムにはどんなものがあるかを解説し、経営者が考慮すべき観点を論じている。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2022年5月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。