倫理的な組織は、従業員にとって魅力的であるだけでなく、スキャンダルに巻き込まれる可能性が低かったり、投資家から高く評価されたりと利点も多い。しかし、多くの企業は従業員の道徳心の育成を長期的な視点で考えておらず、入社時などに一度だけ倫理研修を受講させる程度である。そこで本書では、筆者らが何百もの調査研究から得た証拠に基づき、従業員が道徳的人格を身につけ、倫理的な組織をつくるために、職場を道モラルラボラトリー徳実験室として活用するアプローチを紹介する。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2022年4月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。