終わりゆく世界を前に、少女は願う。かつて英雄(あの人)が愛し、そして救った世界。余命はおよそ一年。たとえ、私が死ぬことでしか世界が救われないとしても――。「大咲空さん。どうか、お願いします。この世界を救ってもらえませんか?」「あなたはかつて、この世界を救った『英雄の生まれ変わり』なんです」終わりゆく世界を前に、少年は自問する。召喚されてからこの世界で過ごした、少女(ユーリ)との日々。ちょっぴりドジで、すぐ拗ねる。でも、たまに見せてくれる笑顔が嬉しくて――。この世界と、大切にしたいたった一人の女の子。どちらか片方しか救えないのなら――。