『次の聖女は、アンシアの末娘である』
貧乏男爵家の令嬢フローリア=アンシアの生活は、神託によって大きく変わってしまった。
内気だったはずの妹・レナータは、聖女に選ばれたことで態度が豹変し、なぜかフローリアを目の敵にし始めたのだ。
権力を得たレナータによる嫌がらせから逃げるため、フローリアはとある貴族の屋敷で召使として働くことになる。
そこでフローリアが出会ったのは、この上なく美しい公爵・デジレだった。
あらゆる女性を魅了してしまう美貌を持つ彼を前にして平静を保つフローリアに、彼は興味を示す。
「お前をこれから私の側仕えとする。ただし、お前が私に恋をしないことが条件だ」
この風変わりな命令を機に、フローリアの日常はさらに劇的に、鮮やかに変わっていく。
これは、虐げられていた少女が麗しき主の元で幸せになるまでの恋物語。
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