「舞台は上々、観客も十分。賽の目は運命の女神に任せよう。黒い戦歌の奏者よ、君は共に歌ってくれるのか、それとも――」 漆黒の闇の中に浮かんだ怪しい影はそう呟いてまた虚空に溶けた……。「ぶらなか様?」「そう。なんでも願いを叶えてくれるっていう新手の都市伝説よ」 ぶらなか様の正体を探っていく和樹たちは意外な事実に直面する。そして彼の胸にある想いが去来する。(人間と妖怪の恋、か……) 幾度となく繰り返した問いを、和樹は再び噛み締めるのだった……。そんな中、ターボ婆ちゃんはついに超神婆【オーバー・ゴッド・ババア】に進化を遂……って、ええ!? この別嬪さんはいったい誰なのー!? ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください