あらすじ司法と行政の頂点を極めた唯一の政治家・平沼騏一郎。東大を首席で卒業後、能吏の聞こえ高く、大逆事件を処理し、検事総長、大審院長を歴任。政界進出を目論み右翼団体・国本社を組織する。軍人らの期待を集め、日中戦争下、首相に就任。日米開戦後は重臣、枢密院議長として和平派へ。機会主義と映る行動から右翼に銃撃され、自宅放火にも遭った。天皇崇拝の国家主義者、陰謀家、A級戦犯として断罪され続けた平沼の実像を描く。