若き日の立川談志が「人生の師匠」と慕った紀伊國屋書店創業者・田辺茂一。戦後の新宿文化をつくり上げた実業家、そして「夜の市長」と呼ばれた粋人とのユニークな師弟関係を、芸人・文士らとの華やかな交友関係とともに振り返る。家元流の観察眼が光る昭和人物列伝であり、毒舌のうちに故人への哀惜がにじむ漫談風エッセイ。
目 次
短いプロローグ 現代、何故田辺茂一か
第一章 人生の師
第二章 芸人好き
第三章 文人づき合い
第四章 御大の艶話
長めのエピローグ 最期の捨て台詞
〈対談〉どっちかてえとイロゴトより落語 田辺茂一×立川談志
田辺茂一・立川談志 略年譜
〈解説〉ダジャレ社長 高田文夫