仏を祈る時は、ただその仏さまの真言をとなえればいい――。般若心経から宮沢賢治の「雨ニモマケズ」まで。不安に心がさいなまれた時に口にしたいお経や詩歌を、寂聴師が厳選。新装版
内容
仏に帰依する誓い――「三帰依文」
仏前でまずあげるお経――『懴悔文』
子供が欲しい時――『観音経』
相手を思いやる想像力――宮沢賢治「雨ニモマケズ」
極楽の花の香りにつつまれる――『阿弥陀経』
口に出して読めば心が静まる――『法句経』六〇番
長寿の秘訣――夢窓国師疎石
家康に教えた長寿法――天海僧正
生れた時もひとり、死ぬ時も――『一遍上人語録』
人の生涯の時間は決められている――「白骨の章」
人間はもともと仏――白隠禅師『坐禅和讃』
人の世は好いことずくめではない――慧澄『仏心印記饒舌談』
別れの詩、サヨナラダケガ――于ギョウ、井伏鱒二の訳詩
常にプラス思考で生きるには――空海『性霊集』
愛する人に死別することは――空海『性霊集』
嘆き悲しんでばかりいても――空海『性霊集』
虚心に阿弥陀仏を信ぜよ――蓮如『御文』
中将姫の「当麻曼荼羅」――中勘助『鳥の物語』
わたしを平和の道具に――アッシジの聖フランチェスコ
生き抜いた女の見事な一生――鈴木真砂女
祇王寺の尼僧の波瀾万丈――高岡智照尼
ぎゃてい、ぎゃてい、はらぎゃてい――『般若心経』
美しい日本を歌う僧侶――道元、明恵、良寛
それぞれの仏さまの真言……ほか、全71篇。