仕事人として円熟するにつれ、「住宅の真価」が見えてきた
百年かけて、木材がその強度を増すように――
体にやさしい建材を使った環境に負荷の少ない住まい。
木材の地産地消と、木組みの技術の継承。
住み手が愛着の持てる家づくりを目指して、住宅建築の現場で奮闘を続ける九人が
古い民家に未来を見出すまで。実話にもとづく物語
古い家を解体した際に出た古材を、早速新築やリフォームの現場で使ってみた。
するとどうだろう。家全体に生気が宿ったように感じられる。直線的な材木ばかり
の空間に、ごつごつとした木肌や、うねりのある古材を入れることで、それまでな
かった動きが生まれる。こんなに面白いものを使わない手はない。(本文より)