あらすじ1875年、虎ノ門の高台に誕生した東京気象台は、戦争や災害のたびに技術革新を行い、現在の気象庁へと成長した。日露戦争の命運を決する「天気晴朗ナルモ波高カルベシ」の電報、太平洋戦争期に軍部と争った気象観測の主導権、青函連絡船洞爺丸を襲った台風、富士山レーダーの建設とアメダスの導入、そして昨今の異常気象――。技術者たちで構成され、科学の進歩とともに歩んできた「戦う技術官庁」の足跡を辿る。