近年イノベーション分野で驚異的な発展を遂げた中国。米中の対立は科学技術戦争へと戦線をエスカレートさせ、世界を揺るがす最大の課題の一つとなっている。本書では「ファーウェイ問題」を中心に、宇宙開発、原子力開発、デジタル技術、大学を含めた高等教育の最新動向などから、「米中新冷戦」の構造を読み解き、対立のはざまで日本は何をすべきか問題提起する。著者がファーウェイを取材した際の貴重な写真・証言も多数収録。
【目次】
1章 米中の「月」争奪戦が始まった~宇宙覇権をめざして
2章 新シルクロード 「一帯一路」構想と原発輸出
3章 「ファーウェイ」はなぜ米国の標的となったのか?
4章 理想社会と管理社会のはざまで~中国のデジタル技術最新事情
5章 米国対中国、科学技術力「頂上対決」の勝者は?
6章 軍事と民生~「デュアルユース」のジレンマと輸出規制
終章 きらりと輝く「科学技術立国日本」をめざして