あらすじ若き日に荷風の文学世界に引き込まれた著者が、戦争へと向かう昭和初期の時代と名作の舞台とを合わせて読み解く。旧版に評論「水の流れ――永井荷風文学紀行」を増補し、巻末に荷風『墨東綺譚』全編を収載。随筆と小説が織りなす幽艶な詩的世界を現出する。 〈解説〉高橋昌男