イエスが神の子であるのは、奇跡や神秘性ではなく真実と愛に基づくものである。四福音書の中で、最も古く、事実に即して、人としてのイエスの伝道の生涯を中心に記した「マルコの福音書」によるイエス伝を、作者マルコの意図を汲み取りながら、イエスの愛にあふれた言行を活き活きと映し出す。巻末に著者による「キリスト教早わかり」を収録。
目次
第一章 福音の始め
一 マルコ伝の特徴
二 イエスの聖召
第二章 伝道の始め
一 最初の説教
二 最初の奇蹟
第三章 戦闘の始め
一 敵の出現
二 パリサイ人
三 イエスの対敵態度
四 敵味方の分解
第四章 伝道第二段
一 伝道方法の変更
二 種播きの譬話
第五章 湖水の彼岸此岸
一 湖上の突風
二 ゲラセネの豚
三 血漏の女
四 ヤイロの娘
付 奇蹟論
第六章 地方伝道
一 故郷訪問
二 弟子の派遣
三 洗礼者の死
四 五千人のパン
第七章 ゲネサレ行
一 丘のいのり
二 食物論争
第八章 異邦の彷徨
一 スロ・フェニキヤ
二 ガリラヤの海
三 ピリポ・カイザリヤ
第九章 ヘルモン山
一 山頂の変貌
二 山麓の治癒
第十章 エルサレムに向かう
一 ガリラヤを過ぐ
二 ヨルダンのかなた
三 エルサレム街道
四 エリコを過ぐ
第十一章 最後の入京
一 驢 馬
二 無花果
三 宮
四 山
第十二章 最後の論戦
一 資格問題
二 納税問題
三 復活問題
四 誡命問題
五 追 撃
付 最後の論戦に現われたるイエスの神観
第十三章 最後の預言
一 神殿の崩壊
二 荒すにくむべき者
三 無花果の樹よりの譬
付 補 講
第十四章 葬の備え
一 祭司長・学者
二 ベタニヤのマリヤ
三 イスカリオテのユダ
第十五章 最後の晩餐
一 準 備
二 「我を売る者」
三 過 越
四 晩 餐
第十六章 ゲッセマネ
一 途にて
二 園にて
三 外にて
四 ゲッセマネの祈りの意味
第十七章 イエスの裁判
一 大祭司の法廷
二 ペテロの否認
三 ピラトの法廷
四 不法と虐待
第十八章 イエスの十字架
一 侮 辱
二 十字架の上にて
三 イエスの十字架の意味
第十九章 イエスの復活
一 埋 葬
二 復活の晨
三 追 加
付 イエスの復活の記事について
基督教早わかり
一 信仰の力
二 天の父
三 罪のあがない
四 体の復活
五 宇宙の完成
六 聖霊の働き
七 神中心の生活
あ と が き