あらすじ儒教は、統治の基礎を個人の知的修養にもとづく秩序正しい家庭に置いていたため、近代に至るまで、為政者によって盛んに利用されてきた。それゆえ、個人を犠牲にし、家族よりも国家を優先させられた不幸な事例も多い。しかし、儒教は、同時に自然に根ざした人生の指針をわれわれに提示している。本書は、あまたある古典中の逸話を引きながら、矛盾に満ちた現実社会で生き抜く知恵を紹介するものである。