あらすじ十六世紀に日本を訪れたヨーロッパ人は、茶の湯の文化に深い憧憬を抱いた。茶に魅せられて始まったヨーロッパの近代史は、やがて資本主義の形成とそのグローバルな展開へと向ってゆく。とりわけイギリス人は、東洋から運ばれる産物に刺激されて生活革命を経験し、自らも砂糖とミルクを入れて飲む紅茶国民となっていた。 同じ葉から作られる二つの茶の運命、世界歴史に及ぼした驚くべき影響を、日常生活の視点から鮮やかに描く生活文化史。