あらすじ仙台藩にもおぬしのような切れ者がいるとはな――。桂小五郎にそう言わしめた若き藩士・若生文十郎景祐。六尺の長身に柔和な瞳、豪胆でいて細心な気質は自藩を真摯に憂えていた。鳥羽伏見の戦いの後、朝敵・会津藩追討を命じられた仙台藩は窮地に。会津進攻を唱える世良修蔵殺害を機に藩士たちは奥羽越列藩同盟を導き、戊辰戦争へとひた走ってゆく。幕末の新たな英雄を描く感涙の時代長編。(解説・安部龍太郎)