※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。
にぎやかで楽しい四姉妹の成長、そして家族のきずな。
南北戦争に従軍する父親の不在の1年間の出来事を描いた、マーチ家の四姉妹の物語。
おしとやかでしっかり者の長女メグ、作家になる夢を持つ勝ち気な次女のジョー、ピアノを弾くのが大好きな三女のベス、ちょっとわがままだけど絵を描くのが得意な末っ子のエイミー。物語はクリスマス前の四姉妹の会話から始まります。4人は自分たちの欲しいものではなく、いつも大変なお母さんにプレゼントすることにします。そうして全員が幸せなクリスマスを迎えるのです。貧しく厳しい暮らしの中で、お互いを思い合って心が豊かになる暮らしぶりがていねいに描かれています。読者がとりわけハラハラするのは、父親が危篤との電報を受けて、母親の旅費を作るためにジョーが自慢の髪の毛を売ってしまうシーンです。母親が不在のこのタイミングで、よりによってベスが猩紅熱にかかって生死の境目をさまよいます。免疫のないエイミーをおばさんにあずけて、メグとジョーはつきっきりで必死に看病します。四姉妹は、この危機を無事に乗り越えられるのでしょうか? 危篤の父親の生死は……?
※この作品は一部カラーが含まれます。