ギリシアの大富豪スタヴロスの婚約記事を目にしたテサは、疲れきった体でエーゲ海に浮かぶ島へたどり着いた。
衝動に駆られるまま地球の裏側まで来たのは、その記事に天に召されたはずのスタヴロスが――テサの命を救うため偽装結婚してくれた、憧れの王子様が写っていたから。
彼に会って、4年間お守りにしてきたこの指輪を返さなくては。
だが、再会したスタヴロスは別人のように冷淡だった。
「婚約パーティの夜に妻が現れるとはね。めあては和解金か?」
彼は今になって現れた私を疑っている。でも“妻”というのは?
テサは混乱した。4年前、彼は私と本当に結婚したの?
*本書は、ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。