あくまでもボスと秘書の関係だったはず。
同じ屋根の下で一夜を明かすまでは。
ロンドンでの独り暮らしのために仕事が必要なテオドラは、建設会社の社長ジェイムズが秘書を探していると聞いて応募した。
前任の秘書たちに色目を使われ辟易していたというので、髪を引っつめ極度に地味な姿で面接を受け、首尾よく採用になる。
ジェイムズは噂どおり高慢なボスだが、抗いがたいほど魅力的。
こんな外見のおかげで、彼が目もくれずにすんで助かったわ。
だが、ある朝、テオドラはやむを得ぬ事情で出社が大幅に遅れ、
すごい剣幕で住まいを訪ねてきたボスに素顔を見られてしまう。
辞職を伝えるテオドラに、なんと彼は出張旅行への同行を命じ……。