〈キャンドルウッズ〉から三ヶ月。私・幽鬼はプレイヤーに復帰した。足元の不安な廃ビルから脱出するゲーム〈スクラップビル〉。高飛車なお嬢様のプレイヤー、御城に困らされながらも、私はゲームをこなす。――それから時は過ぎ、私は三十回目にさしかかる。〈三十の壁〉。三十回辺りのゲームで、プレイヤーに不幸がたたみかけるという業界の〈呪い〉。その影響か、あるいはそれを気にするせいか、私は調子を落としていた。そんな私に、さらに近づく影がひとつ――「このゲームを潰す、お手伝いをしてほしいのです」あるときは廃ビルを探索し、またあるときは風呂場で札の争奪戦。そうして今日も私は――死亡遊戯で飯を食う。【電子限定!書き下ろし特典つき】