時は神々が遊ぶ平安の世――。死後、天神となった菅原道真は、高位の女神の差し金で、人と鬼の間に生まれた「半鬼」の赤子を育てることに!泣けばすぐ鬼火を出す子に神力を与え、あやす日々。やがて彼は、檜垣行夜(ひがき ゆきや)と名乗る麗しく優秀な青年に成長した。しかし道真は、陰陽寮で学ぶ行夜が心配でつい過干渉になってしまう。一方、思春期の行夜は、義父を尊敬しつつ、自立したいともがいていた。ある日、父子は、名高い陰陽師・安倍晴明の息子・吉昌から奇怪な失せ物探しの代理を頼まれる。吉昌の知己(おそらく元恋人)からのその依頼には、どうやら物の怪が絡んでいるらしく――!?天才神様パパ×強がり半鬼息子。両片想い親子の、ほろりと泣ける平安あやかし事件簿!