クソみたいな現実でも、推しさえいれば生きていける。
俺の推しは、ネットで人気の音楽ユニット『満月の夜に咲きたい』のボーカル・U-Ka(ユーカ)だ。
ある日、彼女の配信に映ったのは――学校一可愛い俺のクラスメイト、花房憂花(はなふさ ゆうか)だった。
クラスメイトとはいえ、推しのプライベートにオタクが干渉しちゃ駄目だ!
なのに、なぜか花房は俺に近づいてきて!?
「ちょくちょく、遊びに来るから」
立場を超えた交流が始まり、俺一人だけだった放課後の部室が、推しと二人の空間になっていく。
俺しか知らない推しの一面がだんだんと増えていき――
人気ボーカルと、陰キャオタク。格差があった二人が近づく、両片想い青春ラブコメ。