世界中から注目される札幌の鮨屋「鮨 一幸」の工藤順也が初めて明かす、素材、技術、美、そして哲学。
「心が動く鮨」を作るため、一流の素材を求め、イノベーションといわれる調理法を研究し、店を作ってきた。その歩みのすべてと、現在までの最高到達点がここにある。
「自然の荒波の中で生き抜いてきたお魚は
人間が太刀打ちできるものではありません。
あれこれいじるのではなく、
命を全うするためにどうありたいか、
お魚の声を聞くことこそ職人である僕の仕事だと思います」
【目次】
はじめに
◆第一章 基本
店の空気を作る/「職人」と「料理人」/知識・経験・想像力で「味を切り取るセンス」を磨く/酢飯の話/握りの考察/わさび/しょうゆ/しょうゆ入れ/包丁/刷毛/「美味しい、美味しい、旨い」
◆第二章 握りとは何か
春子/鮪/雲丹/煮穴子/玉子/鮑/半生のバチコ
◆第三章 春
鯛/子持ち槍烏賊雲丹詰め/鳥貝/のどぐろ/毛蟹/帆立/蝦蛄
◆第四章 夏
きんきのしゃぶしゃぶ/水貝/新子/新烏賊/鰯/鮑と雲丹/鮎/鮎釣り名人
◆第五章 秋
迷い鰹/炙りトロ松茸/鰤/鰆
◆第六章 冬
垢穢/白子/あん肝/細魚/炙り金目鯛/鬼鯵/太刀魚/河豚の白子とキャビア/赤貝
◆第七章 真髄
美/陶器/鮨 一幸の歴史/父のこと
あとがき