2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』の主人公・渋沢栄一。
江戸末期から明治・大正・昭和へ――日本という国がまさに変わろうとした激動の時代を生き、
東京第一銀行(現・みずほ銀行)、東京証券取引所など、今に続くさまざまな企業の礎を築いた。
関わった企業・団体の数は500とも言われるが、
「日本資本主義の父」と称される渋沢の行動力の源は、
幼少期に身に付いた「俺がやらねば誰がやる」の気概にあった。
そして、儲けること・道徳心を持つことの大切さを生涯忘れなかった。
本書では、そんな奇跡のような人生を歩んだ渋沢栄一の生涯に、
白洲次郎、吉田茂、松下幸之助などさまざまな評伝を描いてきた作家・北康利が迫る。
そこには、これまで伝わってきた「日本資本主義の父」という言葉だけでは物足りない、
渋沢栄一のあまたの顔が浮かび上がってくる――。