小国の未来は、私たちの命よりも軽いのか――
服従か抵抗か。暴力か非暴力か。選ぶ未来の形は―ゲリラの頭目と1人の女性の物語。
南の小国・イシャナイでは、近代化と植民地化に抗う人々が闘いを繰り広げていた。文化も誇りも、力の前には消えるほかないのか!?
学術調査に訪れた瞳子は、ゲリラの頭目・ヤンと出会い、悲しき国の未来をいくつも味わっていく。小さな国の大きな未来を賭け、彼女は駆ける。
「瞳子。世界はぼくたちを憎んでいるのだろうか」。力弱き抵抗者、ヤンたちが掴んだものは?
日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。