あらすじこんなことをしたら、もっと大勢の人を嘆き悲しませることができるぞ──。『あいつ』は毎日のように囁き続け、そして僕は『あいつ』の考えついたことを実行に移す。『あいつ』は、僕の心の中に棲みついた忌まわしい生き物。他人に降りかかった不幸を自らの喜びとし、それを生きる糧としている、邪で、悪意に満ちた、醜くておぞましいやつ──。