いつの時代も、いくつになっても、その時代、その年齢に特有の「生きづらさ」というものがあります。
特に10代は、今まで遭遇したこともないような「めんどいこと」が次々と目の前にあらわれ、心がザワザワしやすい時期です。
例えば、一番、素直にならなくてはいけない場面や誰かに頼りたいときに、ひねくれた自分が突然あらわれ、意地をはったり、強がったりして、状況をさらに悪化させてしまったり……。
普段は妙に自信過剰なのに、最も大胆に振る舞ったり決断しなくてはいけない場面になると、臆病で小心者の自分が突然あらわれ、尻込みしたり、遠慮したりして、絶好のチャンスを逃してしまったり……。
こんなふうに、一番出てきてほしくないときに限って、出てきてほしくない方の自分が突然あらわれ、余計なことをする、ということが10代には多く生じます。
・早く気持ちを切りかえて、前向きになろう
・コミュニケーションは大事
・これからは冷静に判断し、計画的に行動しよう
そんなこと分かってはいるんだけど、それじゃあ、具体的に何をしたらいいのか、何から始めたらいいのか、その答えは誰も教えてくれません。
本書には、その答えがあります。
10代の皆さんに「知っておいてほしいこと」と「実践してほしいこと」を中心に、
意外と見落としがちな「考え方」や「対応方法」を、
マンガに登場するキャラクターたちによる例を挙げながら、たくさん紹介しています。
これらを知るだけで、「生きづらさ」が少しだけ、楽になります。
ピュアで繊細で壊れやすい10代の皆さんに、いつまでも10代の純粋な心を持ち続けている傷つきやすい大人たちに、
そして10代とともに歩む親や先生方にも読んでいただければ幸いです。