政治、文化、宗教とともに、歴史をみる視点で欠かせない大きなテーマ=経済。しかし、教科書などでは政治制度や歴史的出来事の延長線として習うことはあっても、それを因果関係や「歴史のif(もしも)」という観点から通史的に読み解くことは少ない――。大好評の前作に続き、金解禁、関東大震災、モラトリアム、昭和恐慌、新円切替、スミソニアン体制、ニクソンショックなど、近現代史を彩った「お金の歴史」を独自の史観で読みとく。日本はなぜ経済大国への道を拓くことができたのか。お金の歴史が概観できる、必読講義。第一章 新貨幣制と金本位制への道一、商売は「悪」という呪縛二、不換紙幣からの脱却三、地租改正と松方デフレの功罪第二章 日露戦争による飛躍一、ロシア帝国の脅威と日英同盟二、アメリカ対日支援への裏切り三、日本の列強入りと韓国併合第三章 揺れる大正デモクラシー一、第一次世界大戦の「特需」と「負の遺産」二、米騒動・大震災・共産主義三、現代史の重大事――世界大恐慌第四章 敗戦からの高度経済成長一、満州こそ日本の生命線二、資源なき国の戦中戦後三、経済大国ニッポンの行方