僕の生涯のすべてをかけて、彼女を殺すと誓った。成果は出ず、冴えない日常を送る、青年天文学者の昴。そんな彼が出会ったのは、亜麻色の髪と翡翠色の瞳を持つ美しい女性、クロエだった。「遠いところから来た」と語るクロエの不思議な魅力に惹かれていく昴だったが、やがて彼女の秘めた過去と非情な運命を知る。――僕に何ができる?――深い絶望を前にした昴の決断。それは、果てしなく遠い、彼方への挑戦だった。永遠に等しき宇宙の輝きに比べれば一瞬に過ぎない人生。それでも人は星に手を伸ばす。『どうか、彼女が死にますように』に続く、衝撃と感動の「彼女×死」シリーズ!